FC2ブログ

2019.07 «  - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 » 2019.09
TOP >
BACK | TOP | NEXT

☆★TIMELY@Azure 第64号★☆ 

2018-02-16 ()
☆★TIMELY@Azure 第64号★☆

                                           平成30年2月16日
                                           税理士法人 アズール
------------------------------------------------------------------------------------------

相続税課税割合、愛知県は全国2位、14%に増加
                                         代表社員 長谷川 敏也
------------------------------------------------------------------------------------------
 国税庁は昨年12月15日、平成28年分の相続税の申告状況を公表しました。
 平成28年中に亡くなられた方(被相続人数)は約131万人(平成27年約129万人)、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約10万6千人(平成27年約10万3千人)で、課税割合は8.1%(平成27年8.0%)となっており、平成27年より0.1ポイント増加しました。
 つまり、全国で、100人お亡くなりになったら、8人について相続税の納税があった、ということです。この課税割合は相続税の改正前(平成26年)は4.4%ですから、改正のインパクトがいかに大きいかわかります。

 ちなみに我が国の平成28年の出生数は約98万人と100万人を切っていますので、人口減はなんと33万人です。愛知県では、春日井市の人口が30万人、豊橋市が37万人ですので、このクラスの都市が消滅してしまった、ということです!

 平成28年分の課税割合についての都道府県別順位は、東京(15.8%)、愛知(14.0%)、神奈川(12.6%)、埼玉(9.8%)の順に(ちなみに岐阜は大阪よりも多い9位で8.4%)高くなっています。愛知県では、100人お亡くなりになったら14人について相続税の納税があった、ということですから、愛知県の高齢者がいかに全国的にも貯蓄が大きいかを物語っています。

 また、平成30年度税制改正では、一般社団法人・一般財団法人に財産を移転することによる課税逃れや、小規模宅地等の特例の本来の趣旨を逸脱した悪用を防止する観点から、贈与税・相続税の課税の適正化に係る見直しが盛り込まれています。こうしたことから、今後ますます相続税の事前相談や申告相談に注力していきたいと考えています。

------------------------------------------------------------------------------------------

相続税ミニコラム-贈与税の配偶者控除と生前贈与加算-
                                               松浦 文彦
------------------------------------------------------------------------------------------
 平成29年8月のコラムで贈与税の配偶者控除をお伝えしましたが、今回はこの特例を適用した場合に、相続税において生前贈与加算の規定が適用されるかについてお伝えします。
 まず、贈与税の配偶者控除とは、婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用不動産(居住用不動産を取得するための金銭を含みます。)を贈与により取得した場合、その居住用不動産に住み続けることを要件に、贈与税の課税価格から最大2,000万円を控除できるという制度です。
 そして、相続税における生前贈与加算とは、相続または遺贈により財産を取得した者が相続開始前3年以内に被相続人から贈与により財産を取得した場合には、その贈与により取得した財産を相続税の課税価格に加算して相続税を計算するという制度です。
 この加算される財産には、贈与税の配偶者控除の適用を受けた部分(これを特定贈与財産といいます。)は含まれません。ただし、贈与税の配偶者控除の限度額である2,000万円を超える部分については、生前贈与加算の対象となります。また、贈与した年に相続が発生した場合であっても、生前贈与加算はされません。この場合には、相続税の申告書に一定事項の記載が必要になり、贈与税の申告も必要になります。
 このように配偶者に対する生前贈与については、手厚い優遇税制が整備されています。ただ、配偶者へ贈与しても、その配偶者に相続が発生した場合には相続財産とされますが、生前贈与対策として十分な効果を有することも事実です。
 例えば、居住用不動産の名義が夫のみであった場合に、一部を妻に贈与して夫婦の共有財産とした後に、介護が必要な状態になって自宅での生活が難しくなり、夫婦で有料老人ホームに入所することを決めたとします。入所の資金を作るために住んでいた自宅を売却するとき、夫のみの名義であれば所得税における居住用財産の譲渡所得の3000万円の特別控除は夫のみしか使えません。しかし、共有名義にすることで夫婦2人分の適用が可能となり、夫婦それぞれで3,000万円の特別控除が使えます。つまり、2人で6,000万円までの控除を受けることが可能となります。
 ただし、家屋は共有でなく、敷地だけを共有としている場合には家屋の所有者以外の者は原則としてこの特例を受けることはできませんのでご注意ください。

 なお、配偶者控除の適用を受けた部分は、贈与税は非課税となり、生前贈与加算の対象とはなりませんが、不動産取得税や登記費用等の費用がかかりますので、注意が必要となります。

------------------------------------------------------------------------------------------

-セミナーのご案内-

------------------------------------------------------------------------------------------
 下記の通り「平成30年度税制改正の実務ポイント」(主催 税務研究会中部支局)を開催致します。
 ご多忙中とは存じますが、この機会に是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

             記
・日  時  平成30年4月26日(木) 
       13時30分~16時30分

・講  師  税理士法人アズール代表社員
       公認会計士 税理士 長谷川 敏也

・会  場  税理士会ビル2F(名古屋市千種区覚王山8-14)

・参 加 費  顧問先様 無料

・お問い合わせ、お申込みは当法人までお電話またはFAXください。

------------------------------------------------------------------------------------------
[2018.02.16(Fri) 15:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第63号★☆ 

2018-02-02 ()
☆★TIMELY@Azure 第63号★☆

                                              平成30年2月2日
                                              税理士法人 アズール
-----------------------------------------------------------------------------------------
 今月2月3日は節分ですね。
 節分といえば「豆まき」はもちろん、最近では、「恵方巻き」を食べる習慣が定着してきましたね。「恵方巻き」とは、歳徳神がいるとされる、その年の恵方を向いて無言で食べることで商売繁盛、無病息災をもたらす、とされています。また、太巻きを切らずにまるごと食べるのは「縁を切らない」ためだそうです。(2018年の恵方は南南東です。)
 コンビニ等では、海老フライ巻きや海鮮恵方巻き等、さまざまな種類のものが売られています。みなさんも、今年の節分はバラエティ豊かな恵方巻きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
                                                 安藤 仁江
-----------------------------------------------------------------------------------------

今月のINDEX
1.-税逃れへの歯止め~小規模宅地特例の改正-
2.-副収入を得た場合等は雑所得に該当-
3.FPの窓 -仮装通貨は国外財産調書の対象外!-
4.-スタッフの読んだ1冊-
『生産性』 (ダイヤモンド社/伊賀泰代)
5.-セミナーのご案内-

-----------------------------------------------------------------------------------------

1.-税逃れへの歯止め~小規模宅地特例の改正-
                                             代表社員 長谷川 敏也
-----------------------------------------------------------------------------------------
 相続税の申告において、小規模宅地の特例は、被相続人等の居住又は事業の用に供されていた宅地について、相続税の課税価格を減額する特例です。居住用宅地なら△80%(限度面積330㎡)、事業用宅地なら△80%(限度面積400㎡)、貸付事業用宅地でも△50%(限度面積200㎡)となり、相続税の負担を軽減させる重要な特例です。
 ところで、この特例が、居住又は事業の継続への配慮という政策目的に沿ったものとなっていない使われ方があるという指摘を踏まえ、平成30年度税制改正で見直されました。

 まずは、いわゆる「家なき子特例」の改正です。
 家なき子特例の趣旨は、一人暮らしの被相続人の居宅を、持ち家がない親族(家なき子)が相続すれば、330㎡について80%の減額が受けられるようにして、空き家になった実家を税制面から保護することです。同居人が相続する場合(同居親族の特例)と同等の優遇が設けられています。持ち家を所有しない相続人が将来戻るべき実家(空き家)の保護という政策目的があります。
 ただ、家なき子になるのは簡単でした。相続開始前3年の間、相続人に持ち家がなければOKでした。そこで、同居する子供や孫に居宅を贈与して、家なき子になることや、同族法人に売却して社宅として住み続けるなどの手法が抜け道となっていました。また、小規模宅地特例の適用は相続人に限定されていないことから、祖父母の居宅を孫(家なき子)に遺贈するといったことも実行されています。
 そこで、節税防止のための改正が行われます。次の者は家なき子に該当しません。
イ 相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したことがある者
ロ 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者
 かなり厳格化されましたが、3親等内親族というのは、実務的には厳しすぎます。例えば名古屋に住んでいた長男が、大学に通うために、東京の叔父さんの家に下宿させてもらっていた時に、名古屋の実家の親の相続が起きると、長男は家なき子特例が使えなくなります。
(平成30年4月1日以後の相続に適用されます)。

 次に貸付事業用宅地の適用範囲の見直しです。
 駆け込み防止で、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地を除外しました。簡単に言えば、タワーマンションを使った節税への対応です。相続直前に現金をタワーマンションに変えて、貸付用宅地として評価して相続税を大きく節税したのちに、ほとんど値下がりしていない価格で売却することが考えられました。今般、この節税策が封じられました。
 ただし、相続開始前3年を超えて事業的規模で貸付をしていた者の宅地は救済されますので不動産をたくさん持っている人には影響がありません。
 (平成30年4月1日以後の相続に適用されます。ただし同日前に賃貸を開始した不動産は除きます)。
 
-----------------------------------------------------------------------------------------

2.-副収入を得た場合等は雑所得に該当-
                                                     林 真理子
-----------------------------------------------------------------------------------------
 国税庁ホームページに掲載されているタックスアンサー「№1906給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合」が更新されました。

 給与所得者の副収入としては、様々なものが考えられますが、例えば次のような所得については、一般的にはそれぞれ雑所得に該当します。

1.インターネットのオークションサイトやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引による所得
(具体例)
・衣服・雑貨・家電などの資産の売却により所得
・ベビーシッターや家庭教師などの人的役務の提供による所得

2.ビットコインをはじめとする仮想通貨の売却等による所得
 具体的には、ビットコインを日本円に換金した場合、ビットコインの取得価格から換金時の値上がり益(換金時の日本円レートで換算)が課税対象となります。ビットコインで資産を購入した際も、ビットコインの取得価格と購入した資産に係るビットコインの値上がり益が課税対象となります。また、別の仮想通貨とビットコインをトレードした場合も、その交換によって増加したビットコインの利益分が課税対象となります。
 「換金」、「資産の購入」、「別の仮想通貨とのトレード」、「採掘」のそれぞれの時点が課税されるタイミングになり、事業に係るもの以外はすべて雑所得に区分されます。
 これらの雑所得の金額によっては、配偶者控除や扶養控除が不適用になることが考えられます。

3.民泊による所得
 個人が空き部屋などを有料で旅行者に宿泊させるいわゆる「民泊」は、一般的に、利用者の安全管理や衛生管理、また、一定程度の観光サービスの提供等を伴うものですので、単なる不動産賃貸とは異なり、その所得は、不動産所得ではなく、雑所得に該当します。

 副収入等によって年間計20万円を超える所得を得ている場合には、確定申告が必要となります。ただし、医療費控除等の適用を受ける場合やふるさと納税等で確定申告が必要な場合は、たとえ雑所得が20万円を下回っていても、すべての所得を申告する必要があるためご注意ください。

詳しくは下記ホームページをご覧ください。
国税庁:給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1906.htm

-----------------------------------------------------------------------------------------

3.FPの窓 -仮装通貨は国外財産調書の対象外!-
                                                    武友 正哉
-----------------------------------------------------------------------------------------
 先月26日に仮装通貨取引所大手のコインチェックは、取引している仮装通貨のひとつである「NEM(ネム)」約580億円分が外部からの不正アクセスによる消失したと公表しました。そして、28日未明にはNEMの保有者約26万人に対して約463億円を返金すると発表しています。また、仮想通貨の代表格・ビットコインの値動きですが、先月16日、それまで170万円台だった価格は、一夜明けると105万円まで下落しました。昨年後半の急騰で12月中旬につけた220万円台から、わずか1日で半値となっております(金額は取引所大手のビットフライヤーのものです)。
 このように、値動きが激しい仮装通貨ですが、所得の計算方法等についてはメールマガジン61号にて掲載いたしましたので、今回は、海外の仮装通貨取引所の口座等で仮装通貨を保管している場合に、国外財産債務調書への記載が必要となるか否かについてお話したいと思います。

◆国外財産調書
 国外財産調査制度においては、その年の12月31日において、合計5,000万円を超える国外財産を有する居住者は、その種類や金額その他必要な事項を記載した調書を税務署へ提出する必要があります。提出期限となる3月15日までに未提出であった場合には、過少申告加算税等が5%加重されるなどのペナルティーも課されます。
 仮装通貨が国外財産に該当するか否かについては、保管されている場所ではなく、仮装通貨を有する者の住所で判定することになります。そのため、海外の仮装通貨取引所の口座等で仮装通貨を保管する場合であっても、財産を有する者の住所で判定することになりますので、居住者が有する仮装通貨は国外財産には該当しないため、国外財産調書への記載は不要となります。※財産所在の判定の詳細については、国税庁「国外財産調書の提出制度(FAQ)」を参照。

◆財産債務調書は対象
 一方、財産債務調書には、提出を求められる者(その年分の所得が2,000万円を超え、かつ、合計3億円以上の財産等を有する者)については仮装通貨に係る記載も必要となります。財産債務調書は、国外財産調書とは異なり、国外財産に該当しない財産も記載の対象となりますので、財産債務調書の提出が求められる者が仮装通貨を保有している場合には、その仮装通貨の種類や価格等を記載しなければなりません。一夜で半値となるなど価格が1日で大きく変動しますが、取引を行っている市場の12月31日時点における取引価格などを合理的な方法で算出し記載する必要があります。

-----------------------------------------------------------------------------------------

4.-スタッフの読んだ1冊-
『生産性』 (ダイヤモンド社/伊賀泰代)
                                                     三谷 典久
-----------------------------------------------------------------------------------------
 最近メディアでは「働き方改革」が注目を集めています。人手確保のために働き方改革で労働環境を改善しようという企業は多く、働き方改革を既に実施している企業は53.8%に上ります。
 本書は「働き方改革」の最大の目的は「生産性を上げること」であり、生産性を高める方法が書かれています。資料や会議方法などの具体例が分かりやすく書かれてあり、管理職の方だけではなく、新入社員の方も仕事効率の基礎が学べる内容となっています。
 どんな職業の方にも通ずるものがあり、生産性を高めるためにはどのように取り組んでいくべきかを考える参考になりました。

-----------------------------------------------------------------------------------------

5.-セミナーのご案内-

-----------------------------------------------------------------------------------------
 下記の通り「平成30年度税制改正の実務ポイント」(主催 税務研究会中部支局)を開催致します。
 ご多忙中とは存じますが、この機会に是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

             記
・日  時  平成30年4月26日(木) 
       13時30分~16時30分

・講  師  税理士法人アズール代表社員
       公認会計士 税理士 長谷川 敏也

・会  場  税理士会ビル2F(名古屋市千種区覚王山8-14)

・参 加 費  顧問先様 無料

・お問い合わせ、お申込みは当法人までお電話またはFAXください。

-----------------------------------------------------------------------------------------
[2018.02.02(Fri) 09:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第62号★☆ 

2018-01-15 ()
☆★TIMELY@Azure 第62号★☆

                                              平成30年1月15日
                                             税理士法人 アズール
-----------------------------------------------------------------------------------------

税務にもICT化の波
                                           代表社員 長谷川 敏也
-----------------------------------------------------------------------------------------
 新年に当たり、経済関係ニュースの中で突出して多い話題に、IoT、AIがありますが、税務の世界でも電子化の動きは急速に進展しています。
 平成30年度税制改正大綱では、「近年、経済社会のICT(Information and Communication Technology)化が急速に進展している。ICTは、生産性の高い経済社会を構築するとともに、国民の利便性や行政の効率性を高めるために重要なツールであり、税務分野においてもその積極的な活用が必要である。こうした観点から、税務手続の電子化等を一層推進し、電子申告・納税等の拡充を進める。」と宣言しています。
 具体的にいくつかご紹介します。

(1)法人税等の申告書の電子申告の義務化
 大法人(資本金が1億円を超える法人等)の法人税等の申告は電子申告(e-Tax)が義務化されます。申告書の添付書類の提出については、電子又は光ディスク等を提出する方法により提供しなければなりません(つまり紙ベースの提出は不可)。当事務所では原則100%、電子申告を代理送信にて行っています。
 なお、大法人が、サイバー攻撃、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子申告が困難であると認められる場合においては、税務署長の承認を受けて、書面により申告書を提出することができます。
 これらの改正は平成32 年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。
 一方、法人税等の申告書における代表者及び経理責任者等の自署押印制度を廃止することにもなっていますが、これは、法案成立後速やかに施行される見込みです。
 その他法人税等の申告手続について、別表、財務諸表及び勘定科目内訳明細書に係るデータ形式の柔軟化、勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化等を図り、かつ電子情報処理組織の送信容量の拡大など、運用上の対応を行うことにもなっています。

(2)法定調書や所得税の年末調整手続の電子化
 支払調書等の電子又は光ディスク等による提出義務の対象となるかどうかの判定基準となる、その年の前々年に提出すべきであった支払調書等の枚数を100 枚以上(現行:1,000 枚以上)に引き下げ、平成33 年1月1日以後に提出すべき支払調書等について適用されます。
 サラリーマン本人が、生命保険料控除、地震保険料控除及び住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除に係る年末調整手続において、控除証明書や年末残高証明書が電子化され、合わせて会社へも申告書等を電子で提出できるようになります。
年末調整事務が大幅に電子化され経理事務作業の生産性が向上することが期待できます。これも平成33年からスタートの予定です。

(3)共通電子納税システム(共同収納)の導入
 これまでばらばらに納税せざるを得なかった地方税の電子納税について、安全かつ安定的な運営を担保するために必要な措置を講じつつ、全地方公共団体が共同で収納を行う仕組みが整備されます。
 事務の効率化の観点から歓迎すべき措置です。

(4)青色申告特別控除の控除額の見直し
 確定申告の電子化を推進するため、青色申告特別控除の控除額が原則65 万円から原則55 万円に引き下げられ、所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等を、電子申告(e-Tax)を使用して行っている場合等のみ、これまで通りの65 万円の控除を受けることができます。当事務所では原則100%、電子申告を代理送信にて行っています。
 この見直しは、平成32 年分以後の所得税について適用されます。

-----------------------------------------------------------------------------------------

相続税ミニコラム-教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税-
                                                  江藤 真実
-----------------------------------------------------------------------------------------
 平成25年4月1日からスタートしたこの制度も平成31年12月31日までと期限が迫ってまいりました。この間金融機関から相続対策として勧められた方もいらっしゃると思いますが、あらためてご紹介します。

≪制度概要≫
 30歳未満の直系の子孫に1,500万円(塾、習い事など学校等の教育機関以外の支払いは500万円)まで教育のための資金を非課税で贈与できるものです。受贈者が30歳に達したときに教育資金として使い切っていなければ残額に贈与税が課されます。受贈者が亡くなった場合には相続財産に加算されません。

≪教育資金とは≫
(1)学校等に対して直接支払われるもの
 入学金、授業料、学用品購入費、修学旅行、給食費、入学試験検定料など
(2)学校等以外に対して支払われるもの
 習い事の授業料、必要な物品購入、通学定期代、留学渡航費、入学、転入学に伴う転居費用など

≪適用を受けるための手続≫
 教育資金口座の開設を行い、預金の預け入れ等をする日までに口座開設を行った金融機関を経由して税務署に教育資金非課税申告書を提出します。金融機関が行うので、税務署で個人が行う手続きはありません。

≪資金払い出しの手続き≫
 教育資金口座の開設時に選択した払出方法により、以下の期限までに金融機関に領収書を提出する必要があります。
(1)教育資金を支払った後に払い出す方法を選択した場合
 領収書に記載された支払年月日から1年以内
(2)(1)以外の払出す方法を選択した場合
 領収書に記載された支払年月日の属する年の翌年3月15日

 使い道は教育資金に限定され、領収書の提出など手続きにひと手間かかる制度です。平成29年10月号のメールマガジンでお伝えした通り、これまでもその都度受ける教育資金については贈与税のかからない財産でした。この制度を適用すると先行して一括で多額の贈与を受けられ、通常の贈与と違い、相続発生前3年内贈与の相続財産への加算も必要ありません。暦年贈与の110万円非課税と併用して受けることもできます。したがって、場合によっては手間を上回るメリットがあるかもしれません。

-----------------------------------------------------------------------------------------
[2018.01.15(Mon) 15:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第61号★☆ 

2018-01-05 ()
☆★TIMELY@Azure 第61号★☆

                                          平成30年1月5日
                                          税理士法人 アズール
---------------------------------------------------------------------------------------
 新年明けまして、おめでとうございます。
 近年の大晦日はカウントダウンを聞く前に寝てしまい、気が付いたら新年の朝を迎えていることが多く、勿体ないなと感じていましたが、今年は家族とカウントダウンを一緒にすることができました。
 初詣で引いたおみくじでは大吉を引き、幸先良いスタートを切ることができそうです。
                                             玉岡 映子
---------------------------------------------------------------------------------------

今月のINDEX
1.-平成30年度税制改正の背景-
2.-国税庁「仮想通貨に関する所得の計算方法等」を公表-
3.FPの窓 -平成30年度税制改正大綱 決定!-
4.-スタッフの読んだ1冊-
『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』 
(さんきゅう倉田/総合法令出版株式会社)

---------------------------------------------------------------------------------------

1.-平成30年度税制改正の背景-
                                     代表社員 長谷川 敏也
---------------------------------------------------------------------------------------
謹賀新年

 毎年この時期は税制改正の大綱が公表され、その冒頭で、背景としての現下の経済情勢及び当面の施策を、政府が整理して記述しています。そこで、平成30年度税制改正大綱の背景を紹介します。

★安倍内閣は5年間継続
 安倍内閣は5年間継続したわけですが、その5年間を、「デフレ脱却と経済再生を最重要課題として取り組んできた。雇用は200 万人近く増加し、正社員の有効求人倍率は調査開始以来初めて1倍を超え、賃金も2%程度の賃上げが4年連続で実現するなど、雇用・所得環境は大きく改善している。」と総括しています。好調な中小企業はもちろん数多くありますが、経営者マインドはそこまで楽観的ではありません。

★保守政治家が乱発する「革命」
 安倍内閣は、最大の課題である少子高齢化の克服に向けて、「生産性革命」と「人づくり革命」を断行することとしています。また、人生100 年時代を見据え、「誰もが生きがいを感じられる『一億総活躍社会』を作り上げる必要がある。」と勇ましいです。

★これで「働き方改革」と言えるのか
 税制面においては、働き方の多様化を踏まえ、「働き方改革」を後押しする観点から、個人所得課税について、「給与所得控除・公的年金等控除の制度の見直しを図りつつ、一部を基礎控除に振り替えるなどの対応を行う。」となります。しかし、実態は、モノを言わない高額サラリーマン狙い撃ちの小手先の増税となっているだけで、「働き方改革」というにはほど遠い内容になっています。

★法人税改正
 法人税改正では、「賃上げ・生産性向上のための税制上の措置」が講じられます。大企業では3%の賃上げプラス設備投資を条件に、中小企業では1.5%の賃上げを条件に税額控除を拡充します。さらに人材育成のために教育訓練費を増額した企業にはさらに恩典を与えることとしています。また、中小企業の代替わりを促進するため、事業承継税制が10 年間の特例措置として抜本的に拡充されます。これらは有効に活用していきましょう。

★新税登場
 観光立国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図る観点から、観光促進のための税として国際観光旅客税(仮称)が創設されます。平成31年1月7日以後に、日本からの出国時に1人1回1,000円が徴収される新税の誕生です。さらに、平成31 年度税制改正において、森林環境税(仮称)が創設されます。こちらも一人年間1000円です。

★税務手続の電子化等の推進
 経済社会のICT化が進展する中、税務手続においても、ICTの活用を推進する立場から、法人税等に係る申告データを円滑に電子提出できるよう環境整備を進めるとともに、大法人については法人税等の電子申告を義務化し、法定調書や所得税の年末調整手続についても、一層の電子化に向けた措置を講ぜられる予定です。そして吉報は、地方税の電子納税について、全地方公共団体が共同で収納を行う仕組みを整備する、とのこと。経理マンは少しだけ楽になりそうです。

---------------------------------------------------------------------------------------

2.-国税庁「仮想通貨に関する所得の計算方法等」を公表-
                                              阿原 拓哉
---------------------------------------------------------------------------------------
 国税庁は平成29年12月1日に「仮想通貨に関する所得の計算方法等」を公表しました。これは同年9月に公表されたタックスアンサー「ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係」を補足するものです。

 所得の計算方法等の補足内容は以下のとおりです。

1.仮想通貨を売却した際の所得の計算方法
 所得金額 = 売却価格 − 仮想通貨の取得原価

2.商品を購入する際に仮想通貨で決済した場合の所得の計算方法
  所得金額 = 商品価格 — 仮想通貨の取得原価

3.保有する仮想通貨を使用して他の仮想通貨を購入する場合の所得の計算方法
 所得金額 = 他の仮想通貨の時価 — 保有する仮想通貨の取得原価

4.仮想通貨の取得原価
 同一の仮想通貨を2回以上にわたって取得した場合、移動平均法を用いるのが相当ですが、継続して適用すれば総平均法を用いることも可能です。
 移動平均法とは、棚卸資産を受け入れるたびに、その時点における受入資産と在庫資産の平均原価を算出し、この平均をもって商品の払出単価および在庫資産の価格を算定する方法です。
 総平均法とは、一定期間ごとに取得した棚卸資産の平均原価を算出し、この平均原価によって商品の払出単価および在庫資産の価格を算定する方法です。

5.仮想通貨の分裂した場合の所得について
 平成29年8月にビットコインから新たな仮想通貨のビットコインキャッシュが分裂したように仮想通貨は分裂することがあります。
 所得税法上、経済価値のあるものを取得した場合、取得時点における時価を基に所得金額を計算しますが、仮想通貨の分裂に伴い新たな仮想通貨を取得した場合、分裂時点においては時価がないため、取得価格はゼロとなります。その場合、新たな通貨を売却又は使用した時点において所得が生じることとなります。

6.仮想通貨に関する所得の区分
仮想通貨を使用することによる損益は原則、雑所得となりますが、事業所得等の各種の基因となる行為に付随して生じる場合、雑所得となりません。
 所得税法上、損益通算できる所得は不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得であり、雑所得はこれらの所得に該当しないため、仮想通貨の取引により生じた損失は損益通算を行うことはできません。

7.仮想通貨の証拠金取引による所得
 仮想通貨の証拠金取引による所得については申告分離課税の適用ではなく、総合課税を適用して申告します。


※年末調整済みの給与所得を有する方で、仮想通貨の売却又は使用による所得が20万円以下の方については、その他の所得がない場合、確定申告は不要です。

計算方法に伴う詳細は下記ホームページをご覧下さい。

国税庁:仮想通貨に関する所得の計算方法等について(PDF)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

---------------------------------------------------------------------------------------

3.FPの窓 -平成30年度税制改正大綱 決定!-
                                            長谷川 裕美
---------------------------------------------------------------------------------------
 平成29年12月14日に平成30年度税制改正大綱が決定しました。主な改正内容は以下のとおりです。
○法人課税
 中小企業者等の所得拡大促進税制の拡充(平成30年4月1日から平成33年3月31日までの間に開始する各事業年度)

・現行
要件:1.給与等支給総額が対基準年度比で3%以上増加
   2.給与等支給総額が前年度以上
   3.平均給与等支給額が前年度を上回る
税額控除:給与等支給総額の対基準年度増加額の10~20%の税額控除

・改正後
要件:1.給与等支給総額が前年度以上
   2.平均給与等支給額が前年度比で1.5%以上増加
   ※基準年度との比較要件は撤廃
税額控除:給与等支給総額の対前年度増加額の15%の税額控除
     一定の要件(教育訓練費が対前年度比10%以上増加等)を満たす場合は25%の税額控除

○個人所得課税 -平成32年分以降の所得税適用-
・給与所得控除の見直し
1.控除額を一律10万円引き下げる。
2.給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額を850万円、その上限額を195万円に引き下げる。      
・基礎控除の見直し
 控除額を一律10万円引き上げる(現行38万円→48万円)。合計所得金額が2,400万円を超える個人についてはその合計所得金額に応じて控除額が逓減し、合計所得金額が2,500万円超は基礎控除の適用なし。

---------------------------------------------------------------------------------------

4.-スタッフの読んだ1冊-
『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』 
(さんきゅう倉田/総合法令出版株式会社)
                                                松浦 文彦
---------------------------------------------------------------------------------------
 書店で題名の元国税局芸人というインパクトに引かれて読んでみました。著書は、国税局では主に法人の税務調査を担当していたようです。
 本書は法人経営者や個人事業主向けというよりは、会社員向けに書かれています。税についての基本的なことから、年末調整と確定申告の違いや相続税、贈与税についてまで、色々な漫画の事例に当てはめて解説しています。私は漫画が好きなので分かりやすい事例で読みやすいと思いましたが、漫画に興味のない方は分かりにくいかもしれません。ただ、事例のあとに解説がありますので、そこを読めば納得できると思います。
 税について知るという意味で、読みやすい本だと思います。

--------------------------------------------------------------------------------
[2018.01.05(Fri) 15:18] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第60号★☆ 

2017-12-18 ()
☆★TIMELY@Azure 第60号★☆

                                       平成29年12月18日
                                       税理士法人 アズール
---------------------------------------------------------------------------------------

来年こそ事業承継税制の検討を
                                       代表社員 長谷川 敏也
---------------------------------------------------------------------------------------
 平成30年度税制改正において、中小企業の事業承継税制が拡充され、今度こそ活用できる制度に生まれ変わる予定です。

 中小企業経営者の年齢分布のピークが60歳台半ばとなり、高齢化が急速に進展する中で、日本経済の基盤である中小企業の円滑な世代交代を通じた生産性向上は、待ったなしの課題となっています。
 こうした中で、事業承継税制について、10年間の特例措置として、各種要件の緩和を含む抜本的な拡充が行われます。
 具体的には、施行日後5年以内に承継計画を作成して贈与・相続による事業承継を行う場合、
1.猶予対象の株式の制限(発行済議決権株式総数の3分の2)を撤廃し、納税猶予割合80%を100%に引き上げることにより、贈与・相続時の納税負担が生じない制度とする。
2.雇用確保要件を弾力化する
3.2名又は3名の後継者に対する贈与・相続に対象を拡大する。
4.経営環境の変化に対応した減免制度を創設して将来の税負担に対する不安に対応する等の特例措置が講じられます。
 また、中小企業の後継者難については、後継者のマッチングなどを支援し、あわせて、関係省庁において経営者の個人保証の適正化に向けた検討がなされる予定です。

 対象となる会社を特例認定承継会社と呼び、平成30年4月から5年間の間に都道府県に特例承継計画を提出しないとダメです。特例承継計画は会計事務所等の認定支援機関の指導・助言で作ることになります。
 代表者以外から取得する株式、つまり、複数の人から承継するのもOKになります。
 一番厄介だった「雇用確保要件」では、承継後5年間で平均8割の雇用維持要件があってネックになっていましたが、満たさない場合でも満たさない理由を提出すればなんとかなる(経営状況悪化の場合、認定支援機関から指導助言を受けて書類に内容記載すれば要件クリア)方向です。
 承継した会社を自分でやっていけなくなった場合、相当会社の価値が低くなっているので、承継時の税額が高く、納税できない場合があります。その場合には、経営環境変化を示す一定の要件、例えば、3年のうち2年以上赤字など困難な状況においては、承継は終わったけど払うべき税額を再計算して、減額・減免する、ということまでセットされています。
 平成30年1月から平成39年12月末までの間に贈与等により取得する財産が対象になります。

---------------------------------------------------------------------------------------

相続税ミニコラム-平成30年度税制改正~一般社団法人を使った相続税の課税逃れ 対策強化へ-
                                           武友 正哉
---------------------------------------------------------------------------------------
 不動産などの資産に相続税がかからない一般社団法人を使った課税逃れを防ぐため、来年度の税制改正で、役員の過半数を親族が占める法人の財産にはすべて相続税を課す改正が行われることとなります。相続税は土地や建物などの財産を相続した場合に課税されますが、現行の制度では一般社団法人に移した資産には相続税がかからない仕組みになっています。

 平成20年の公益法人制度改革により、一般社団法人が登記のみで設立できることとなったため、一般社団法人等は、平成29年度時点で約5万1千法人まで増加しています。そのうち非営利型は約2万7千法人、非営利以外のその他は約2万4千法人となっています。
 非営利型の一般社団法人等は、残余財産の分配ができなく、収益事業以外は法人税が非課税とされています。また、理事のうち親族割合が3分の1以下であることが要件とされています。これに対して非営利型以外のその他の一般社団法人等は、残余財産の分配が可能で、事業内容に制限がなく、株式会社と同様に法人税が課税され、また、理事のうち親族割合に関する制限は設けられていません。

 このように一般社団法人が登記するだけで容易に設立できることとなったため、親が一般社団法人を設立して資産を移し、子や孫に法人の役員を継がせる方法で相続税を免れようとするケースが目立ってきているとのことです。
 このため、政府・与党は来年度の税制改正で、一般社団法人を使った課税逃れの対策を強化する方針を固めました。具体的には法人の役員の過半数を親族が占めている場合には、法人の財産をすべて相続税の課税対象にするとしています。
 この措置によって非営利以外のその他の約2万4千法人が見直しの対象となり、相続税が課税される法人は数千に上ると見られています。政府・与党は来年度の税制改正に盛り込み、早期の実施を目指す方針とのことです。

---------------------------------------------------------------------------------------
[2017.12.18(Mon) 18:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第59号★☆ 

2017-12-01 ()
☆★TIMELY@Azure 第59号★☆

                                           平成29年12月1日
                                           税理士法人 アズール
---------------------------------------------------------------------------------------
 先日、長久手のIKEAへ行きました。
 祝日でしたが夕方4時頃に行くと、渋滞や入り口で並ぶことなく、すぐに中まで入ることができました。
 店内は商品が実際の部屋のようにディスプレイされているため大変わかりやすく、また様々なコンセプトで作られた部屋は見ていて楽しかったです。
 それほどじっくりは回ったつもりはなかったのですが、店内は広くて見終わるまでに1時間以上かかりました。
 また改めてじっくり回りたいと思います。
                                                 江口 創
---------------------------------------------------------------------------------------

今月のINDEX
1.-贈与税の申告漏れの8割超が無申告事案-
2.-医療費控除と明細書-
3.FPの窓 -つみたてNISAとは?-
4.-スタッフの読んだ1冊-
『あの会社はこうして潰れた』 (藤森徹/日本経済新聞出版社)

---------------------------------------------------------------------------------------

1.-贈与税の申告漏れの8割超が無申告事案-
                                           代表社員 長谷川 敏也
---------------------------------------------------------------------------------------
 年末となり、今年の贈与について検討する時期となりましたが、くれぐれも申告漏れとならないようにご注意をいただきたいと思います。
 国税庁の発表では、「相続税の補完税である贈与税の適正な課税を実現するため、積極的に資料情報を収集するとともに、相続税調査時等、あらゆる機会を通じて財産移転の把握に努め、無申告事案を中心に、積極的に贈与税の調査を実施している。」としています。
 私たちの経験でも、贈与税についての認識が薄い納税者の方を時々お見掛けします。

 国税庁がまとめた2016事務年度の贈与税調査事績によると、3,722件(前事務年度比3.0%増)の実地調査が行われ、3,434件(同2.5%増)から1,918億円(同883.9%増)の申告漏れ課税価格を把握したとのこと。
 特徴的なのは、「申告漏れのうち80.3%が無申告事案だったが、その申告漏れ課税価格は全体の7.6%に過ぎない。」との発表です。
 つまりは、贈与額が少ないことから国税当局にはばれまいと高をくくって申告しない納税者がいかに多いかが浮き彫りになったといえます。申告漏れ財産をみると、全体の73.1%(2,725件)が「現金・預貯金等」で7割を超え、「有価証券」「土地」「家屋」を大きく上回っており、移動及び隠しやすい現金や名義預金としている預貯金を申告から除外するケースが多いと見られます。

 贈与税の申告漏れ事案の端緒は、相続税調査時の被相続人の預貯金等状況の確認等での場合が多いです。こんな事例も報告されています。
 「相続税調査の際、相続人Aから『被相続人から現金を贈与されたことがあるが、申告をしていなかったので期限後申告をしたい』との申し出があったケースでは、調査官から他に贈与がないかの確認を受けた相続人は『ない』と回答したが、被相続人名義の預金口座から不明出金があったことから相続人Aへの贈与税の調査が行われた。調査の結果、被相続人名義の預金口座からの不明出金については、相続人A名義の預金口座へ入金されている事実が把握され、相続人Aは、この預金も贈与税の申告対象となることを知りながら、税負担を少なくするため贈与の一部のみを調査官に話したことが明らかとなった。相続人Aに対しては、申告漏れ課税価格約3,000万円について追徴課税されている。」

 私たち税理士事務所では、相続税の申告に当たり、相続人の方たちに生前贈与の有無をお聞きするのですが、お話しいただけることが少なく、いざ相続税の調査となってこんな事例にぶつかることもあるのです。

---------------------------------------------------------------------------------------

2.-医療費控除と明細書-
                                                   有村 透
---------------------------------------------------------------------------------------
 平成29年分の所得税確定申告から、医療費控除の適用を受ける場合には、医療費控除の明細書の添付が義務化されます。これに伴い医療費に係る領収書添付又は提示が不要となりますが、5年間の保管義務があります。
 経過措置として、平成31年分の所得税確定申告までは、領収書の添付又は提示によることもできます。(平成19年分以後の所得税確定申告書の提出をe-Taxを利用して行う場合、医療費の領収書の記載内容を入力して送信することにより提出又は提示を省略することができます。)
 所轄税務署長は確定申告期限から5年間、医療費控除又はセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)の領収書の提示又は提出を求めることができ、その求めがあったときは、納税者はそれらの領収書の提示又は提出をしなければなりません。

 医療費控除の明細書の記載事項は以下のとおりです。
・医療費控除の明細書
1.医療費通知に関する事項
2.医療費(1以外)の明細
3.控除額の計算
・セルフメディケーション税制の明細書
1.申告する方の健康の保持増進及び疾病の予防への取組(※)
2.特定一般用医薬品等購入費の明細
3.控除額の計算
※取組に要した費用は、控除対象となりません。
 医療費控除とその特例であるセルフメディケーション税制は、いずれか一方を選択して適用を受けることになります。

 なお、平成28年分の所得税の確定申告期限である平成29年3月15日以前に提出された平成28年分以前の所得税の還付申告に当たっては、従来どおり領収書の添付又は提示によることとされています。

詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。
平成29年分確定申告の医療費控除の提出書類の簡略化について
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/pdf/iryoukoujyo_meisai.pdf
医療費控除の明細書
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/ref1.pdf
セルフメディケーション税制の明細書
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/ref2.pdf

---------------------------------------------------------------------------------------

3.FPの窓 -つみたてNISAとは?-
                                                   安藤 仁江
---------------------------------------------------------------------------------------
 以前、「FPの窓」第128号でもお知らせいたしましたが、平成30年1月から「つみたてNISA」の運用が開始されることに伴い、金融庁は、他省庁・地方自治体や、さらには民間企業における普及も視野に、まずは同庁において、「職場つみたてNISA」の導入を決定しました。
 「つみたてNISA」とは、家計の安定的な資産形成を支援する観点から、少額の積立・分散投資を促進するために創設されたもので、口座内で生じた配当及び譲渡益について非課税となる「少額投資非課税制度」です。「つみたてNISA」の特徴は以下のとおりです。
・20歳以上の居住者等が対象
・平成30年から平成49年の最長20年間、分配金・譲渡益が非課税
(売却損が生じる場合には、売却損はなかったものとみなされ、損益通算等も不可)
・口座開設可能期間(20年間)は、毎年40万円まで投資が可能
・投資対象商品は、積立・分散投資に適した一定の公募等株式投資信託に限定
(商品性について金融庁が定める要件を満たしたものに限る)
・「NISA」と「つみたてNISA」の併用は不可
 ただし、1年ごとにいずれか一方を選択することは可能

職場積立NISAと職場つみたてNISA
 「職場積立NISA」とは、職場における福利厚生等を目的として、給与及び賞与等から天引き等により定期的かつ定額、または賞与からの天引きにより臨時に拠出した資金等を、NISA取扱業者が選定した金融商品(職場積立NISA対象商品)に投資するしくみをいいます。
 「職場つみたてNISA」とは、従来から行われていた「職場積立NISA」を一般のNISA口座ではなく、「つみたてNISA」口座を利用して行う制度であり、定期的かつ定額の投資を行うという「つみたてNISA」の趣旨より、賞与等からの天引きにより臨時に拠出した資金等を投資することはできません。
 同制度を利用するにあたり、まずは職場が取扱金融機関の募集・選定を行う必要があり、さらには「職場つみたてNISA」に係る利用規約、その他必要な労使間の契約の整備を行う必要があります。
 NISA推進・連絡協議会の統計によれば、「職場積立NISA」を導入する企業は、平成29年6月末時点で延べ6,002社、積立金額の合計額も同時点において8億9,108万円となっており、導入する企業が増加する傾向にあります。皆様の職場でも、導入を検討されてはいかがでしょうか。

---------------------------------------------------------------------------------------

4.-スタッフの読んだ1冊-
『あの会社はこうして潰れた』 (藤森徹/日本経済新聞出版社)
                                                    山本 祐子
---------------------------------------------------------------------------------------
 最近、大企業の不祥事問題が続出しており、一流とよばれる企業も倒産の危機にさらされています。なぜ企業は倒産してしまうのだろうか、書店でたまたま目に入ったものが今回紹介させていただく書籍になります。
 本書は元々、日本経済新聞の電子版で掲載されていた「企業信用調査マンの目」というコラムをまとめたものであるので、一つ一つの事例については詳細には書かれてはいませんが、数多くの倒産企業についての事例が掲載されており、潰れる会社の傾向というものをとらえることができます。
 成功している企業の真似というのは簡単にはできませんが、失敗した企業の経験は参考にしやすく、早い段階でのリスク回避の対策ができるのではないでしょうか。とても読みやすい書籍なので一度読んでみてはいかがでしょうか。

---------------------------------------------------------------------------------------
[2017.12.01(Fri) 18:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


☆★TIMELY@Azure 第58号★☆ 

2017-11-16 ()
☆★TIMELY@Azure 第58号★☆

                                   平成29年11月16日
                                   税理士法人 アズール
---------------------------------------------------------------------------------------

年金控除、富裕層縮小か
                                  代表社員 長谷川 敏也
---------------------------------------------------------------------------------------
 現在、政府税制調査会、自民党税制調査会はともに、年末に公表される税制改正大綱に向けて、公的年金等控除と給与所得控除の両方で、富裕層増税議論を進めています。

 年金課税は、拠出段階で社会保険料が控除され、公的年金としてもらう段階でも手厚い公的年金等控除が受けられ、そもそも「ダブル控除」と言われています。
 働く高齢者が増え、高額な給与や役員報酬をもらいながら年金を受け取ると、公的年金等控除については限度額がないことに加え、給与所得控除と公的年金等控除を併用することになるので、控除の「二重取り」となり、所得再分配機能が弱まっているのではないかという論調です。
 例えば、65才以上で年金額が360万円の場合、公的年金控除額は、127万5千円となり、 課税対象となる年金額は、232万5千円となります。また同じ人が、給与収入1,000万円の場合、給与所得控除は220万円となり、課税対象となる給与所得は780万円です。二つの控除額の合計は、347万5千円です。
 公的年金等控除は手厚く、世代間格差の是正を阻んでいるという指摘はかねてからなされています。全世代型の社会保障制度を導入するにあたっては、負担も全世代でどのように賄っていくかという議論が必要で、公的年金等控除についても、ある程度の所得のある豊かな高齢者の方には「応分の負担をしていただかざるを得ず」としています。

 一方、富裕層にとって喜ばしいことに、日本株の上昇が加速しています。11月初旬の東京株式市場は、日経平均株価が大幅に値上がりして2万3,000円を超え、バブル崩壊後の最高値を更新。1992年1月以来、約26年ぶりの高値圏で推移している、と言いますから驚きです。中でも海外勢に「復活する日本企業」を印象付けたのがソニーとのことで、20年ぶりに営業最高益を更新する業績見通しとのこと。それ自体は喜ばしいことですが、日本国内で働くサラリーマンの給与収入がなかなか上がらない中での増税策には要注意です。

---------------------------------------------------------------------------------------

相続税ミニコラム-負担付贈与をした場合の課税はどうなるか-
                                            伊藤 芳美
---------------------------------------------------------------------------------------
 税務上の負担付贈与とは、受贈者に一定の債務を負担させることを条件にした財産の贈与をいい、贈与された財産の価額から負担額を控除した価額に相当する財産の贈与があったものとして贈与税が課税されることになっています。
 例えば、
 父が「自分の介護をすること」と「銀行借入金の残り(2,000万円)を引き継ぐ」という条件で、私に土地(時価5,000万円、相続税評価額3,500万円、取得価額3,000万円)を贈与してくれると言っています。
 このような贈与が負担付贈与です。このケースの場合は、銀行借入金という債務を負うことが負担となり、贈与された財産の価額から控除して贈与税を計算します。なお、「介護をすること」という負担は、評価して金額を確定することができないので、税金を計算する場合において引くことはできません。
 贈与された財産の価額は、その財産が土地や借地権などである場合及び家屋や構築物などである場合には、贈与の時における通常の取引価額に相当する金額(時価)によることになっていますので、上記のケースでは、贈与された財産である土地の時価5,000万円から借入金2,000万円を控除した残額に対し贈与税が課税されることになります。
 かつては、財産の評価額として相続税評価額(上記のケースでは3,500万円)を使うことができたため、時価と相続税評価額の差を利用した相続税対策として負担付贈与が利用されていたようですが現在そのメリットはなくなっています。
 負担付贈与をした場合は、贈与者にも税負担が生じる可能性があるので注意が必要です。負担付贈与をすると、その負担相当額をもって資産を有償譲渡したものとされます。上記のケースでは、返済しなくてよくなった借入金2,000万円を譲渡収入として土地(3,000万円)を譲渡したことになります。このケースでは税金はかかりませんが、借入金が多く残っていて取得費を上回るような場合は譲渡所得税等が課税されることになります。
 このほか、税金計算上は考慮されない負担(上記のケースでは「介護すること」という義務)の存在や銀行借入金を引き継ぐ場合には当事者間の合意以外に銀行の同意が必要となる点、登記費用や不動産取得税の面でも負担付贈与の方が相続より不利になる点にも注意が必要です。
 以上のように負担付贈与は、相続税対策としての効果が少なくなり、デメリットも目立ちますが、相続が発生する前に財産の利用を開始できることや、生前に財産の所有者を確定しておけるというメリットもあります。負担付贈与を利用する場合は、これらのメリットデメリットを十分理解した上で行う必要があります。

---------------------------------------------------------------------------------------

-セミナーのご案内-

---------------------------------------------------------------------------------------
 下記の通り民法改正に関するセミナーを開催致します。ご多忙中とは存じますが、この機会に是非とも皆様のご参加をお待ちしております。

            記
・タイトル  「120年ぶりの民法大改正が国民・中小企業に与える影響」

・日  時  平成29年12月14日(木) 
       14時00分~16時30分

・講  師  成田・長谷川法律事務所
       弁護士 塩澤 将宏 先生

・会  場  栄ガスビル5階 栄ガスホール
       名古屋市中区栄三丁目15番33号

・参 加 費  無料

・お問い合わせ、お申込みは当法人までお電話またはFAXください。

---------------------------------------------------------------------------------------
[2017.11.16(Thu) 13:00] 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
↑TOPへ


BACK | TOP | NEXT